【秋】
SENS課外授業 稲刈り
百人一首/重陽の節供
5月に、宇都宮に田植えに行ったSENSの子どもたちは9月の最終週に〈稲刈り〉へ行ってきました。立伏という地名の通り、龍が棲む自然農の田んぼには、小さな生き物からイナゴに、雉、トンボと賑やかで、金色に輝いた稲が嬉しそう。「さあ、刈るぞ~!」と意気込んだ子どもたちの前には、厳しい現実が広がって、、自然界からのたくさんのメッセージに、考えさせられることもいっぱい。でも、みんなでやるから、がんばれる。歌を歌いながら、泥んこになりながら、、
美味しいお米、育ててくれている農家さんたちへの感謝も、、〈いただきます〉が、本当に身にしみて感じる秋の課外体験でした。
そんな稲刈りの経験が、秋のSENSではペン字レッスンでの百人一首のカルタ作りに生かされて、、
ー秋の田の刈穂の庵の苫をあらみー
先生が、「昔は、刈った稲が獣に食べられないように、庵という小屋に泊まり込んで見張っていて、、、」と話すと、「今はそういう小屋は無くて、獣よけのための電気の通る線があったよ!」「昼間は人を警戒して出てこないけど、夜になるとイノシシが出てくるんだって!」とこどもたち^^
実際に秋の田んぼへ行ってみたからこそ、今と昔の違いを感じたり、では昔はどのような景色だったのかなと、平安の頃に想いを馳せたり出来る。
そして、天智天皇の一首を、頭の中にイメージしながらのカルタ制作。
秋風、鈴虫の音、稲穂の揺れる気配、、
沈む夕陽、、空の色、家路に向かう鳥たち、、濡れる袖、、
ペン字のレッスンも、ただ文字を上手に書くことだけが目的ではなく、イマジネーションを磨き、発想力やバランス感覚、空間認知能力を高めていくプログラムなのです。
そして、茶道も少しずつだけれど継続して経験してみたことで、お茶碗の模様や懐紙の絵、茶杓の違い、SENSオリジナルのマグの柄に目線が向くようになり、様々なことに「気づいて、楽しめる」ようになってきました。
そして何よりも楽しみなのは、やっぱり和菓子(笑)
秋は、そんな和菓子やお月見団子を自分達で手作り。お豆腐と抹茶と、カボチャで白玉団子をコネコネしたり、菊の練りきりを作ってみたり。
すすきを飾り、自分達で「月」と「光」という字を色紙に書いて壁に飾って、、
人生ではじめての室礼ということもしてみました。
重陽の節供では、「菊」の花を生けて、そこに綿をかぶせて着せ綿を体験してみたり。
どれも季節の巡りを感じながらのほんのちょっぴりの背伸びと、安定の繰り返し。
自信がついてきた子どもたちは、もう何も言われなくても、準備や片付けを率先してできるようになってきました。「まだ時間あるから、お茶のレッスンできるよ!」などと嬉しい言葉をかけてくれることも。
目にうつるものすべてが、こどもたちの感性を刺激し、高め、日々をより彩豊かにしてくれています。日本てステキだな、世の中には美しいものがたくさん溢れているなと、改めて感じられるSENSの秋でした。
冬へつづく・・・
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